LatinAutorとは何か

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YouTubeの動画で、「ライセンス所持者」の欄に「LatinAutor」という組織が動画で使用されている曲の利用許可と広告費分配をしていると表示されているのをよく見かけますが、この組織についてのメモです。

EUが運営している、Latin America IP SME Helpdesk(ラテンアメリカ知的財産中小企業案内)という、ラテンアメリカの国々にある中小企業との橋渡しを担当している情報サイトにある組織名簿にあるページよると、

LatinAutorは、ウルグアイの首都モンテビデオのカネロネスに本拠地がある組織で、「IP Collecting Societies」と書かれているので、JASRACのような知的財産の著作権料徴収を行う組織、ということです。

連絡先の電話番号とメールアドレスも連載されていて、「latinautor.org.uy」というドメイン名を保持しているようですが、インターネットアーカイブでドメインを指定して検索してみると、一度もサイトを作ったことはないようです。

Music Business Worldwideというサイトの2020年3月30日付の記事「Licensing agency IMPEL expands into Latin America via deal with LatinAutor」(イギリスの独立系音楽レーベルの知的財産管理を行なっている会社IMPEL(インペル)がLatinAutorとラテンアメリカ市場で契約を結んだ)でLatinAutorについて軽く触れています。

この記事の紹介文によると、LatinAutorはウルグアイの非営利団体で、ラテンアメリカの各国の音楽管理団体の連盟組織と書かれています。LatinAutorはアルゼンチン、ボリビア、チリ、コロンビア、エクアドル、パラグアイ、ペルー、ウルグアイ、ベネズエラ、ホンジュラス、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、パナマ、ドミニカ共和国にある音楽管理団体が会員となっています。

ビルボード誌1999年4月17日版の記事「SGAE Pledges to Work with IMJV」(スペインの音楽管理団体SGAEがヨーロッパの音楽団体が作ったIMVJという組織とコスト削減のために協力する)という記事で、当時SGAEの社長であったテディ・バウティスタ氏のコメントでLatinAutorについて触れています。記事ではスペイン語圏の複数の音楽管理団体がLatinAutorというプロジェクトを4年間前から続けているとしています。

今の所、確認できた内では、

  • LatinAutor – UMPG(ユニバーサルミュージック系)
  • LatinAutor – SonyATV(ソニーATV系)
  • LatinAutor – Warner Chappell(ワーナー系)

これらは世界の3大音楽会社ですが、多分管理上別にしているのだと思います。

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